「“ブビュグヮァン”」クーポがダイルの部屋のチャイムを押した。
暫らくすると「ガチャッ」とのぞき窓が開いて、中から例の大男ダイルがこちらを見ていた。
「どなたですか?」ダイルの間の抜けたもっさりとした声が響いた。
「いやぁ!俺はクーポってんだが友達になりたくてな!そんで遊びに来たわけだ!ちょっと開けてくんねえか?」
少し考えた後で「ウィーン」とドアが開いた。「どうぞ。」ぶっきらぼうにダイルがクーポ達を招きいれた。
「やあダイル!改めて自己紹介だ!俺はクーポ!地球では軍人をしてた。武器マニアでありとあらゆる武器を扱える特技の持ち主だ!よろしくな!」そういって手を差し出したがダイルはその手をじっとみたままだった。
「おう!俺はフービー!同じく軍人で、戦闘機、戦車、潜水艦、ヘリ、、、乗り物なら何でも扱える特殊部隊のエースパイロットだ!よろしくな!」フービーの差し出した手もただ眺めるだけのダイルだった。
「まあいいや!単刀直入に聞く!」フービーが切り出した。
「あんた、ジータンのパパのオシートを知ってるか?」ダイルは顔色1つ変えずに首をひねった。
「じゃあ!質問を変えよう!あんたはあのヘンテコリンな体操で洗脳されてないよな?」ダイルの右の眉がピクリと動いた。しかしダイルは又も顔色を変えずに不思議そうな顔でフービーを見ているだけだった。
「そっかぁ!分かった!じゃあ自己紹介してくれ、ダイル!友達になるにはまず自己紹介しなくちゃな!」やさしくフービーが言うとゆっくりとダイルが喋り始めた。
「私の名前はダイルです。毎日、体操してご飯たべて、散歩して、幸せです。」間の抜けたもっさりした声だった。
「どうやら俺達の思い違いだったみたいだな、フービー!こいつはマジで洗脳されてやがる!だいたい何の手がかりも無しにまともな奴探す方がどだい無理なんだよ!俺達だけでオシート探しすんべ!なあ相棒!」諦め口調のクーポだった。
「そうだな!そうするか!相棒!」諦めてフービーがドアの方に歩いて行こうとすると、、、
「待て!」ドスの効いた低い声がフービー達を引き止めた。声の主はダイルだった。
「フービーとクーポと言ったな!」ニヤリと笑いその大男は二人に握手を求めてきた。
「洗脳されたフリしてて悪かったな。ここじゃあ誰も信じられないんで取り合えずお前さん達を試させてもらった。」
ダイルがクールな低い声でそう言うと、フービーとクーポもニヤリと笑って3人は握手をした。
「お前さんたちが探してるオシートは確かに俺達の仲間だ。しかし奴は連行されても消されてもない。自分から出て行ったんだ。」ダイルがゆっくりと話し始めた。
「お前さんたちは何にも知らない様だから、俺達が知ってる事をまず、教えよう。」そういってダイルは知ってること全てをフービーとクーポに話した。
地球滅亡も火星移住も全ては火星人どもが裏で仕組んだ事。大統領もその一味で、自分の独裁国家を建国する為に自分の周りのイエスマンを除いて残りの人類を洗脳する事に同意した事。洗脳した人類の男たちは訓練の後、火星人どもの為に兵士として働かされる事。火星人は力が無い為、火星全体に重力、空気、海など地球に似た環境を化学的に作り上げて自分達を進化の過程で地球人並みの強靭な体に作り変えようとしている事。コロニーにはフェンスも何も無いので出入りは自由な事。しかし、外界は空気があるとはいえ、100キロ以上に渡り砂漠地帯であるため、コロニーから出ることは自殺行為である事。しかし、コロニーの外のどこかに火星人どもの軍事基地がある事。等等、、、
「なるほど、、、でもあんたが何でそこまで知ってるんだ?」フービーがダイルに問いただした。するとダイルは「実はジータンのパパ、つまりはオシートはペンタゴンの最高機密責任者だったんだ。だから今回の火星移住計画も、火星人による洗脳計画も全て知ってたんだ。そして、地球で捕獲したリトルグレーから、火星の環境を地球に似せて進化を科学的に操る事。それまでは地球人を兵士として使う事。火星にはコロニーのコアとは別に強大な軍事基地がある事。なんかを聞き出していたんだ。」
「だったら何でオシートは地球人特別保護区じゃなくて俺らと同じとこにすんでんだ?」クーポがダイルに聞いた。
「当然、ペンタゴンの最高機密責任者のオシートは地球人特別保護区に住むハズだったんだが、来る途中のスペースシップの中で、大統領と些細なことで口論になって、そのまま俺達と同じ居住区に放り出されたってわけだ。」
「些細なことってなんだ?」フービーがダイルに聞いた。するとダイルは「さぁ、それは誰にも教えてくれないんだよ。」
両手のひらを上に向け、アメリカ人特有の“知りませーん”ポーズをした。
「じゃあここからが核心だが、洗脳されてない仲間は何人いる?オシートは何の為にジータンに内緒で、なぜ自らコロニーを出た?」フービーが身を乗り出してダイルに聞いた。
「仲間はいない。俺とオシートだけだ。お前さん達の様に偶然洗脳されていない奴らは俺の見たところざっと10人位だったな。いなくなったのはたまたま洗脳されなかったバカどもが計画無しに出て行っただけだ。だから地下組織もなにもねえ。2つ目の質問だが、オシートがジータンに内緒で出たのはジータンの身の安全の為だ。オシートはジータンと妻のマータの安全を考えて、あえて洗脳の事を教えず洗脳されるようにしたんだが、なぜかジータンだけは洗脳されなかった。だからジータンには皆は病気だから話をしないように言い聞かせてリトルグレーの軍事基地を探しに一人で出かけたんだ!基地が見つかれば何らかの方法で俺に連絡が来る。」ゆっくりと立ち上がってダイルが言った。
「も1つ聞くがなぜお前は洗脳されずに済んだんだ?バカだからか?リズム音痴だからか?」クーポがダイルに聞いた。
「ハッハッハッ!こりゃ傑作だ!」大笑いしながらダイルが答えた。「そうか!お前さんたちが洗脳されなかった理由がそれか?ハッハッハッハッ!」笑いが止まらないダイルにクーポが言った。「お前だって見たらかなりのリズム音痴だったぞ!テンポも全然ずれてるし!」するとダイルがポケットから何かを取り出した。「これだよ!」見るとそれは耳栓だった。「何にしろお前さん達が俺を訪ねて来たのはビンゴだったな。俺は人を信用しないんだが子供を大切にする奴に悪い奴はいないってのが死んだ爺さんの口癖だったもんでな。お前さん達がジータンの為にオシートを探すって聞いたとき、
俺はお前さんたちを信じたんだ、、、、で、これからどうする?俺はオシートからの連絡をここで待つつもりだが、、、、、、、、」
「俺は行くぜ!」とクーポ。「俺も待つぜ!」とフービー。同時に言った後、3人は延々話し合いをした。
1つはっきりした事はジータンがリズム音痴だという事だった。
2011年4月8日金曜日
第6章 失踪
タンタッタラーズンパッパパラー!!
「なあ!クーポ!隣の列の先頭の奴、ここんとこ何日も顔を見ねえと思わねえか?」朝のルポポゾックゥワギュフェ体操をしながらフービーがクーポに言った。
「ピンポーン!大正解!だが奴だけじゃねえぜ!俺が分かるだけでも8人はいなくなってやがるぜ!」クーポもそう返した。そして体操が終わり、各々が自分達の部屋へ帰っていった。勿論、フービーとクーポも。
「“ブビュグヮァン”」相変わらず慣れない音でクーポ達の部屋のチャイムが鳴った。
「誰だ?最近はみんな洗脳されちまって俺らの部屋を訪ねる奴なんていなかったのに。」クーポが怪訝そうな顔でフービーを見た。「取り合えず開けてみろよ。」フービーがクーポにそんな目配せをした。
「ウィーン」部屋の自動ドアが開くとそこには小さな女の子が立っていた。
「こりゃあ可愛らしいお客さんだ!」一瞬驚いたクーポが続けた。「どうしたお嬢ちゃん、俺達に何か用かい?」
「パパを探して!御願い!」小さな女の子は愛くるしい目をうるうるさせながらクーポにそう言った。
「何かキナ臭い臭いがプンプンするなぁ!相棒!」クーポはフービーにそう言って小さな女の子を部屋に入れ、事情を聞くことにした。
女の子の話を整理するとこうだ。
少女の名前はジータン。10日前に父親が突然姿を消した。母親に聞いても母親は気に留める様子も無くいつも通りの退屈な日課をこなすだけ。
最初は仲の良かった友達やその親たちも一向に知らん顔。どうしようもなく途方に暮れてたところフービーとクーポがルポポゾックゥワギュフェ体操の帰り道、いつも何か楽しそうに会話してるのを見て、この人達なら話を聞いてくれるかもしれないと思いここを訪ねたというわけだ。
「お嬢ちゃん!いやジータンっていったっけな。ジータンはパパやママと毎日お話してたのかい?」フービーが優しい声でジータンに問いかけた。「ジータンね、パパとはお話してたけどママとはお話してないの。パパがね、ママはお話出来ないお病気になったからお話しちゃあいけないって。ママだけじゃなくてみーんなみーんなお話出来ないお病気になっちゃったからお話しちゃいけないって。お部屋でパパとだけお話してたの。でね、、、」堰を切ってジータンが話し始めた。
「分かった分かった。じゃあそのお話出来ない病にかかってないのはジータンとジータンのパパとこのお兄ちゃん達だけって事かな?」フービーが優しく聞いた。「ううん!」横に首を振って続けた。「プラルもだよ!」笑顔でジータンが答えた。
「でもね、パパやプラルがお病気にかかってない事は内緒なの。人に話すとお病気になっちゃうんだって。だからジータンもパパとプラルとしかお話しないの。お兄ちゃん達はお病気じゃないんでしょ?だったらパパのお友達なんでしょ?だからパパを、、、、、、探して!おねがい!」今度は泣きそうになるのを必死でこらえて訴えてきた。
「よーし、ジータン!お兄ちゃん達がパパを探してあげよう!」笑顔でフービーが言った。
ジータンが帰ってフービーとクーポは話を整理した。
「火星にやってきて1年が過ぎた。見たところほとんどが洗脳されてるが、俺達を含めて何人かは全く洗脳されていない。
その洗脳されていない何人かのグループが何らかの組織を作っていると見て間違いなかろう。」フービーがそういうとクーポが続けた。「ところが、何かの拍子にジータンのパパやグループの何人かが全く洗脳されてないのが火星人どもにバレて連れて行かれた、若しくは消されたってことだ。」
「まずは洗脳されてないグループの残りを探すのが先決だな!だがどうやって探すかだ。仲間が何人もいなくなった今、相当警戒してるにちがいない!」フービーがそういうとクーポが「ジータンの言ってたプラルって奴はどうだ?奴がいなくなったとは言ってなかったぞ!」右の拳を左の手のひらにパァンとぶつけてドヤ顔でフービーを見た。
「プラルはジータンの持ってたサルのぬいぐるみの名前だ。ぬいぐるみの腹に思いっきりそう書いてた。」フービーは冷静に言った。
次の日から洗脳されていないグループの捜索が始まった。
「いったいこの大人数の中、どうやって探すんだよ?クーポ!てめえは大バカなんだから何か臭うんじゃねえか?おんなじ大バカの臭いがよぉ!」ルポポゾックゥワギュフェ体操をしながらフービーがクーポにそう言うと、、、
「いたっ!いたぞ!間違いない!あいつだ!」クーポが指差した。
「さすが!本当にバカはバカ同士で何かそういうテレパシーみたいなもんがあるんだな!」フービーが嬉しそうにそう言ってクーポの指差す方を見ると、そこには身長2メートル体重150キロはあろうかというヘラクレスのような大男が明らかに他とは1テンポ以上遅れたり、時には早かったり、時にはリズム無視でルポポゾックゥワギュフェ体操をしていた。それを見るなりフービーが嬉しそうに言った。
「たしかにバカっぽいな!よし、ルポポゾックゥワギュフェ体操が終わったらあいつの部屋に行ってみよう。」
彼の名はダイル。地球ではプロレスの世界チャンピオンであり、その超人の様な体に似合わず遺伝子工学の博士号を持つ
エリートでもある。
「なあ!クーポ!隣の列の先頭の奴、ここんとこ何日も顔を見ねえと思わねえか?」朝のルポポゾックゥワギュフェ体操をしながらフービーがクーポに言った。
「ピンポーン!大正解!だが奴だけじゃねえぜ!俺が分かるだけでも8人はいなくなってやがるぜ!」クーポもそう返した。そして体操が終わり、各々が自分達の部屋へ帰っていった。勿論、フービーとクーポも。
「“ブビュグヮァン”」相変わらず慣れない音でクーポ達の部屋のチャイムが鳴った。
「誰だ?最近はみんな洗脳されちまって俺らの部屋を訪ねる奴なんていなかったのに。」クーポが怪訝そうな顔でフービーを見た。「取り合えず開けてみろよ。」フービーがクーポにそんな目配せをした。
「ウィーン」部屋の自動ドアが開くとそこには小さな女の子が立っていた。
「こりゃあ可愛らしいお客さんだ!」一瞬驚いたクーポが続けた。「どうしたお嬢ちゃん、俺達に何か用かい?」
「パパを探して!御願い!」小さな女の子は愛くるしい目をうるうるさせながらクーポにそう言った。
「何かキナ臭い臭いがプンプンするなぁ!相棒!」クーポはフービーにそう言って小さな女の子を部屋に入れ、事情を聞くことにした。
女の子の話を整理するとこうだ。
少女の名前はジータン。10日前に父親が突然姿を消した。母親に聞いても母親は気に留める様子も無くいつも通りの退屈な日課をこなすだけ。
最初は仲の良かった友達やその親たちも一向に知らん顔。どうしようもなく途方に暮れてたところフービーとクーポがルポポゾックゥワギュフェ体操の帰り道、いつも何か楽しそうに会話してるのを見て、この人達なら話を聞いてくれるかもしれないと思いここを訪ねたというわけだ。
「お嬢ちゃん!いやジータンっていったっけな。ジータンはパパやママと毎日お話してたのかい?」フービーが優しい声でジータンに問いかけた。「ジータンね、パパとはお話してたけどママとはお話してないの。パパがね、ママはお話出来ないお病気になったからお話しちゃあいけないって。ママだけじゃなくてみーんなみーんなお話出来ないお病気になっちゃったからお話しちゃいけないって。お部屋でパパとだけお話してたの。でね、、、」堰を切ってジータンが話し始めた。
「分かった分かった。じゃあそのお話出来ない病にかかってないのはジータンとジータンのパパとこのお兄ちゃん達だけって事かな?」フービーが優しく聞いた。「ううん!」横に首を振って続けた。「プラルもだよ!」笑顔でジータンが答えた。
「でもね、パパやプラルがお病気にかかってない事は内緒なの。人に話すとお病気になっちゃうんだって。だからジータンもパパとプラルとしかお話しないの。お兄ちゃん達はお病気じゃないんでしょ?だったらパパのお友達なんでしょ?だからパパを、、、、、、探して!おねがい!」今度は泣きそうになるのを必死でこらえて訴えてきた。
「よーし、ジータン!お兄ちゃん達がパパを探してあげよう!」笑顔でフービーが言った。
ジータンが帰ってフービーとクーポは話を整理した。
「火星にやってきて1年が過ぎた。見たところほとんどが洗脳されてるが、俺達を含めて何人かは全く洗脳されていない。
その洗脳されていない何人かのグループが何らかの組織を作っていると見て間違いなかろう。」フービーがそういうとクーポが続けた。「ところが、何かの拍子にジータンのパパやグループの何人かが全く洗脳されてないのが火星人どもにバレて連れて行かれた、若しくは消されたってことだ。」
「まずは洗脳されてないグループの残りを探すのが先決だな!だがどうやって探すかだ。仲間が何人もいなくなった今、相当警戒してるにちがいない!」フービーがそういうとクーポが「ジータンの言ってたプラルって奴はどうだ?奴がいなくなったとは言ってなかったぞ!」右の拳を左の手のひらにパァンとぶつけてドヤ顔でフービーを見た。
「プラルはジータンの持ってたサルのぬいぐるみの名前だ。ぬいぐるみの腹に思いっきりそう書いてた。」フービーは冷静に言った。
次の日から洗脳されていないグループの捜索が始まった。
「いったいこの大人数の中、どうやって探すんだよ?クーポ!てめえは大バカなんだから何か臭うんじゃねえか?おんなじ大バカの臭いがよぉ!」ルポポゾックゥワギュフェ体操をしながらフービーがクーポにそう言うと、、、
「いたっ!いたぞ!間違いない!あいつだ!」クーポが指差した。
「さすが!本当にバカはバカ同士で何かそういうテレパシーみたいなもんがあるんだな!」フービーが嬉しそうにそう言ってクーポの指差す方を見ると、そこには身長2メートル体重150キロはあろうかというヘラクレスのような大男が明らかに他とは1テンポ以上遅れたり、時には早かったり、時にはリズム無視でルポポゾックゥワギュフェ体操をしていた。それを見るなりフービーが嬉しそうに言った。
「たしかにバカっぽいな!よし、ルポポゾックゥワギュフェ体操が終わったらあいつの部屋に行ってみよう。」
彼の名はダイル。地球ではプロレスの世界チャンピオンであり、その超人の様な体に似合わず遺伝子工学の博士号を持つ
エリートでもある。
2011年4月5日火曜日
第5章 密約
地球人専用居住区コロニーの中心部にそれはあった。火星人達の政治、経済、軍事、科学の中枢機関“コア”である。
そこでは火星の王を中心に政治、経済、軍事、科学の元老達が極秘会議を開いていた。
「計画はうまくいっちょるかいのぉ?」火星の王であるビールカが軍事最高責任者のスーローに聞いた。
「なーんば言いよっとですか?あんゴリラ達ば洗脳し始めて1年が経つとですばい。もちっーとしたらくさ、あんた、あげな下等動物ごたあ輩はすぐに奴隷ですばい。」自信満々にスーローは答えた。
「けんども、わだすの見だどころによるど、まんだ充分に洗脳さされでねぇ人間どももおるんではながろうが?」政治の最高責任者のノーミがそう言うと、すぐに経済の最高責任者のターンが返した。「なんくるないさぁ!あのゴリラどものオジイとオバアはすぐにボケて死ぬよぉ!洗脳の効かない若いもんは外に出して強制労働させるさぁ!」
すると科学の最高責任者のモーホルンがゆっくりと口を開いた。「王様!そして元老達よ!我々チーカ星人が地球に潜入して3000年。地球人どもの生態を調べ、研究する内に何人かの仲間が捕まり、火星人だとか、リトルグレイだとか勝手にあだ名を付けられ、逆に研究された者もおります。しかし、我々の圧倒的な文明と頭脳で地球の政治の中枢に潜入し、後進国くじ引き首脳会談を実現させ、奴らの単純な習性を利用して地球を滅亡に追い込み、アメリカ大統領と密談を交わし、3000万人のモルモット達をこのチーカ星に連れてくる事に成功しました。」するとせっかちな軍事最高責任者のスーローが遮った。「そしたらあんた、よかろうもん?なぁんが不満とね?万事うまいごといっとうたい!そやろも、みんな!みんなはどげん思うね?」、、、、、、ゆっくりとモーホルンが返す。
「それが問題だといってるんだ!3000年を費やして地球人の生態を研究し尽くした結果がこれだ!!各省庁ごと勝手に世界中に飛び散って、勝手にそこに解け込んで、勝手に独自の研究を進めた結果、どうです皆さん!何ですかこの激しい方言は!?それも示し合わせたような日本限定の!!」
全員が一斉に顔を見合わせた。「そねぇおかしいかのぉ?」「そげなことなかですばい!」「まんずいいでないがい?」「ちょっちゅねぇ!」
ゆっくりとモーホルンが続けた。「王様!そして元老達よ!今からこのチップを後頭部に差し込んで下さい。」そう言って1ミリ程の小さなチップを差し出した。「なんならぁそらぁ?」「なんねその小さかとは?」「まんずなんだべさ?」「ハブのうろこじゃないよねぇ?」みなは不思議そうにそのチップを見た。
「これは、全宇宙の言葉を東京弁に翻訳する超小型翻訳チップです。宇宙1の科学力を誇る我々チーカ星人が方言を、それも地球の辺境の日本限定の方言を勝手に喋るなどと、、、こんな恥ずかしいことは今後やめていただきます。」
全員しぶしぶそのチップを後頭部に差し込んだ。「なんで東京弁なんかのう?」「つやぁつけてモーホルンも東京かぶれしとうっちゃないとや?」「いい奴だども、とがいかぶれするどこがたまぬつづってが!」「ハイサァイ!」
会議再開。
「それでは、軍事最高責任者のスーローから今後のスケジュールについて説明してくれ!」王様の広島弁は完全に治っていた。
「はっ、王様!現在のところ洗脳は80%程度完了しております。あと半年もあれば全て完了する予定です。」スーローが答えると政治の最高責任者ノーミが質問した。「スーロー元老!聞くところによるとその洗脳も完全なものではなく、ごく稀に聞かない場合もあるそうじゃないですか?」するとすぐさまスーローが返す。「ノーミ元老!さすがですな。その通り、この洗脳方式では人体への副作用が無い反面、ごく稀に洗脳できないタイプの人間も出てきます。しかし心配後無用。そんな奴らは殺して動物の餌にしちゃいますから。ハッハッハッハッ。」スーローが高笑いをして続けた。
「そして完全に洗脳が終わると男達は訓練をして宇宙最強の肉弾戦部隊を作り上げます。なにせ我々銀河系の高等生命体は頭は良いのですが、力がからっきしでして。その点、あの下等な地球人どもは頭はアンポンタンですが体は強く、鍛えれば更に強くなるという特性を持っております。これで万が一、我がチーカ星に異星人が侵攻してきてもあのアンポンタンどもで作った軍隊で一掃できるというものです。カッカッカッカッ。」スーローがパターンを変えて高笑いをした。
「そうか、さすがスーロー元老!抜かりはないようじゃな。」王様は満足げであった。次に政治の最高責任者ノーミが口を開いた。「王様!あの大統領を初めとする地球の政治家や金持ちどもはいかがいたしましょう?」すると王様は「えっ?あれ何かするの?あれどうなってるの?」ととぼけた。すかさずノーミが続けた。「当初の王様と地球人の大統領の密約では、①大統領が勝手に選んだ3000万人の内、大統領の息のかかった1000人は洗脳しない。②洗脳が完了したらこの地球人専用居住区のコロニーに大統領を国家元首とした地球人自治による国家を建設する。③地球人のギャル達は全て大統領の所有物とする。この3つを条件に地球人の男どもを我々の軍隊として提供するというものでした。」
「あっ!そうかそうか!そんなこと言っとったなぁ。それでどうするんじゃ?」王様はすっとぼけた。
「地球人どもが我がチーカ星に移住して1年が経ちます。チンキー大統領もそろそろ自治政府の事を聞いてきます。まだ洗脳が完全ではないので、今しばらく待ってもらっていますが、そろそろ具体的に国家建設の話を進める時期かと思います。」ノーミがそう言うと王様が突然!!「1000人まとめて殺せばいいじゃん!ねぇみんなぁ!」チーカ星人に表情は無いが、多分かなり悪い顔で言い放った。
静まり返った室内で地球人大虐殺計画が始まろうとしていたのである。
そこでは火星の王を中心に政治、経済、軍事、科学の元老達が極秘会議を開いていた。
「計画はうまくいっちょるかいのぉ?」火星の王であるビールカが軍事最高責任者のスーローに聞いた。
「なーんば言いよっとですか?あんゴリラ達ば洗脳し始めて1年が経つとですばい。もちっーとしたらくさ、あんた、あげな下等動物ごたあ輩はすぐに奴隷ですばい。」自信満々にスーローは答えた。
「けんども、わだすの見だどころによるど、まんだ充分に洗脳さされでねぇ人間どももおるんではながろうが?」政治の最高責任者のノーミがそう言うと、すぐに経済の最高責任者のターンが返した。「なんくるないさぁ!あのゴリラどものオジイとオバアはすぐにボケて死ぬよぉ!洗脳の効かない若いもんは外に出して強制労働させるさぁ!」
すると科学の最高責任者のモーホルンがゆっくりと口を開いた。「王様!そして元老達よ!我々チーカ星人が地球に潜入して3000年。地球人どもの生態を調べ、研究する内に何人かの仲間が捕まり、火星人だとか、リトルグレイだとか勝手にあだ名を付けられ、逆に研究された者もおります。しかし、我々の圧倒的な文明と頭脳で地球の政治の中枢に潜入し、後進国くじ引き首脳会談を実現させ、奴らの単純な習性を利用して地球を滅亡に追い込み、アメリカ大統領と密談を交わし、3000万人のモルモット達をこのチーカ星に連れてくる事に成功しました。」するとせっかちな軍事最高責任者のスーローが遮った。「そしたらあんた、よかろうもん?なぁんが不満とね?万事うまいごといっとうたい!そやろも、みんな!みんなはどげん思うね?」、、、、、、ゆっくりとモーホルンが返す。
「それが問題だといってるんだ!3000年を費やして地球人の生態を研究し尽くした結果がこれだ!!各省庁ごと勝手に世界中に飛び散って、勝手にそこに解け込んで、勝手に独自の研究を進めた結果、どうです皆さん!何ですかこの激しい方言は!?それも示し合わせたような日本限定の!!」
全員が一斉に顔を見合わせた。「そねぇおかしいかのぉ?」「そげなことなかですばい!」「まんずいいでないがい?」「ちょっちゅねぇ!」
ゆっくりとモーホルンが続けた。「王様!そして元老達よ!今からこのチップを後頭部に差し込んで下さい。」そう言って1ミリ程の小さなチップを差し出した。「なんならぁそらぁ?」「なんねその小さかとは?」「まんずなんだべさ?」「ハブのうろこじゃないよねぇ?」みなは不思議そうにそのチップを見た。
「これは、全宇宙の言葉を東京弁に翻訳する超小型翻訳チップです。宇宙1の科学力を誇る我々チーカ星人が方言を、それも地球の辺境の日本限定の方言を勝手に喋るなどと、、、こんな恥ずかしいことは今後やめていただきます。」
全員しぶしぶそのチップを後頭部に差し込んだ。「なんで東京弁なんかのう?」「つやぁつけてモーホルンも東京かぶれしとうっちゃないとや?」「いい奴だども、とがいかぶれするどこがたまぬつづってが!」「ハイサァイ!」
会議再開。
「それでは、軍事最高責任者のスーローから今後のスケジュールについて説明してくれ!」王様の広島弁は完全に治っていた。
「はっ、王様!現在のところ洗脳は80%程度完了しております。あと半年もあれば全て完了する予定です。」スーローが答えると政治の最高責任者ノーミが質問した。「スーロー元老!聞くところによるとその洗脳も完全なものではなく、ごく稀に聞かない場合もあるそうじゃないですか?」するとすぐさまスーローが返す。「ノーミ元老!さすがですな。その通り、この洗脳方式では人体への副作用が無い反面、ごく稀に洗脳できないタイプの人間も出てきます。しかし心配後無用。そんな奴らは殺して動物の餌にしちゃいますから。ハッハッハッハッ。」スーローが高笑いをして続けた。
「そして完全に洗脳が終わると男達は訓練をして宇宙最強の肉弾戦部隊を作り上げます。なにせ我々銀河系の高等生命体は頭は良いのですが、力がからっきしでして。その点、あの下等な地球人どもは頭はアンポンタンですが体は強く、鍛えれば更に強くなるという特性を持っております。これで万が一、我がチーカ星に異星人が侵攻してきてもあのアンポンタンどもで作った軍隊で一掃できるというものです。カッカッカッカッ。」スーローがパターンを変えて高笑いをした。
「そうか、さすがスーロー元老!抜かりはないようじゃな。」王様は満足げであった。次に政治の最高責任者ノーミが口を開いた。「王様!あの大統領を初めとする地球の政治家や金持ちどもはいかがいたしましょう?」すると王様は「えっ?あれ何かするの?あれどうなってるの?」ととぼけた。すかさずノーミが続けた。「当初の王様と地球人の大統領の密約では、①大統領が勝手に選んだ3000万人の内、大統領の息のかかった1000人は洗脳しない。②洗脳が完了したらこの地球人専用居住区のコロニーに大統領を国家元首とした地球人自治による国家を建設する。③地球人のギャル達は全て大統領の所有物とする。この3つを条件に地球人の男どもを我々の軍隊として提供するというものでした。」
「あっ!そうかそうか!そんなこと言っとったなぁ。それでどうするんじゃ?」王様はすっとぼけた。
「地球人どもが我がチーカ星に移住して1年が経ちます。チンキー大統領もそろそろ自治政府の事を聞いてきます。まだ洗脳が完全ではないので、今しばらく待ってもらっていますが、そろそろ具体的に国家建設の話を進める時期かと思います。」ノーミがそう言うと王様が突然!!「1000人まとめて殺せばいいじゃん!ねぇみんなぁ!」チーカ星人に表情は無いが、多分かなり悪い顔で言い放った。
静まり返った室内で地球人大虐殺計画が始まろうとしていたのである。
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