2011年3月18日金曜日

第2章 暴発

時は西暦2300年の地球まで遡る。
その年に行われた世界くじ引き首脳会談(先進国首脳会談に対抗して世界30カ国の後進国の首脳達がくじ引きで
開催国を選び、そこで行われるお国自慢の会合というよりパーティーである。)での出来事である。
2300年の開催国は北朝鮮であった。

酒に酔った北朝鮮の指導者 金 正月が言い放ったこの一言によって地球の歴史は大きく塗り替えられたのであった。
「皆さんのお国自慢はそろそろ飽きましたな。私の国の取って置きの自慢を皆さんにご披露しようではありませんか。」
「皆さん、これをご覧下さい。」一同はギョッとした。
今 会談が行われているパーティー会場の地下に並ぶ数千発はあろうかという核ミサイルのコレクションの数々。
「どうです?これが私のお国自慢ですよ。ボタン1つで全世界を火の海にする事だってできるんですよ。」
金 正月は酒に酔った赤い顔で、悪そうに微笑んだ。

「はっはっはっ、、、こ、こりゃ凄いですな!さすが金 正月総書記ですな!こりゃあ1本取られましたな。あははあはは。」
イラクのオサム バセイン大統領は引きつりながらお世辞を言った。
「そうですな。あははあはは、、、さすが金 正月総書記ですな。」出席した後進国の首脳達も声を揃えてお世辞を言った。
「そうでしょうそうでしょう。私がその気になれば世界なんてイチコロですよ。ワッハッハッハッ。」
勝ち誇ったように金 正月はカンラカラカラと高笑いをあげた。

出席した首脳達は一斉に酔いが醒めていた。それもそのはず、2200年の世界核拡散防止条約締結以来。100年の歳月を
かけて、世界は核廃絶に取り組んでおり。現在では核保有国は世界に存在しないのである。表向きは。
「本当にそうおもってるぅぅ?ねぇ?みんなぁぁ?」意地悪そうに金 正月は出席した首脳達に聞いて回った。
「勿論。思っていますとも!なあ みんな!!」インドのボガルムンバイ大統領がみんなに同意を求めた。

「ウグガルゥゥ、、、な、、、に、、、が、、、か、、、か、、、く、、、ミ、、サ、、、、」突如、後ろのほうから声がした。
「誰か何か言いましたかぁぁ?」金 正月は意地悪そうに聞き返した。
「だ、、、誰も、、な、、、何にも言ってません。言ってませんよねえ?ねえ みなさん?」震える声でトンガのゾウンババ大統領が引きつりながら答えた。
「そうでしょうねぇぇぇ。この世で私に逆らえる人なんていないんだからねぇぇぇ。カッカッカッカッ。」
金 正月がそう言うが早いか「なめるなよ!!クソボケがぁぁ!!」誰かが、今度ははっきりと叫んだ。
パーティー会場は水を打ったようにシーンと静まり返った。

カツカツカツ、、、会場の後ろのほうから鉄チップを靴底に打ち込んだ軍靴の音が会場の静まり返った空気を引き裂くように響いた。
「おう!正月!」北朝鮮の総書記であり、現在世界で唯一核ミサイルを数千発保有している狂気の独裁者に対しタメグチで意見する男が現れた。
大日本帝国の大統領 田茂見彰成であった。

なぜ日本が後進国かというと、2010年以降のアホな政治家どもの失政により、日本経済は完全に破綻し、世界最貧国グループにまでその地位を下げたのであった。
その後の国内の暴動を鎮圧したのが当時の自衛隊空軍幕僚長の田茂見彰であった。彼はクーデターにより政権を奪取。
国名も大日本帝国に戻し、独自の軍事独裁政権を作り上げた日本初の大統領なのであった。
つまり、今この世界くじ引き首脳会談に出席している男は大日本帝国初代大統領田茂見彰の子孫の田茂見彰成である。

「おう!正月!てめえは何か勘違いしてるんじゃねえか?ああん?喧嘩は両の拳と心と気合でするもんなんじゃい!核ミサイルだぁ?人民の苦しみも分からずのうのうと守られて生きてきたてめえにゃ喧嘩する勇気もねえか!」
「シーーーーーッバル、イーーーシェキ、モラゴ??」興奮した金 正月は朝鮮語で切れた。
「ほう!田茂見!じゃあお前は北朝鮮と、この金 正月と戦争する度胸があるのかい?」
「てめえがいくらボンクラでもそんだけの核ミサイルを撃ったらどうなるかぐれぇの事は分かるだろうよ!その上でこの大日本帝国と、この田茂見彰成と喧嘩してえってんなら俺あいつでも相手になるぜ!おお!なんなら今ここで素手ゴロでやってやってもいいんだぜ。坊ちゃんよぉ!」
しぃぃぃぃん。会場内はさらに静まり返った。終わった。出席者の誰もがそう思った。神に祈る者。祖国に電話する者。


「シーーーーーッバル、チュゴラァァァァァ!!!!!!」怒りに震える金 正月は核ミサイルの発射リモコン装置を手に取った。
「死ねぇぇぇぇぇ!まずはお前の日本だぁぁぁぁ!チョッパリヤァァァァァァァ!!!!!」そういって金 正月がリモコンの発射ボタンを押すその瞬間に、目にも留まらぬ早業の仕込み杖の居合いが金 正月のリモコンスイッチを真っ二つにした。
「あんまり大日本帝国軍人を舐めるんじゃねえぜ!俺の居合いは鉄砲の玉も切り捨てる早業だ!てめえの運動不足の指の動きなんざぁ止って見えるぜ。」
おおおおぉぉぉぉ。周りからどよめきが起こった。
「スバラシイ!スバラシイ!ヤマトダマシイ!ジャパニーズサムライ!フジヤマ!ゲイシャ!テンプラ!スシ!チョンマゲ!ソニー!ユニクロ!スモウレスラー!」各国の首脳達は田茂見彰成の勇気とその居合いの早業に拍手喝采した。

その時!ゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォ!と地響きがして会場がグラッと大きく揺れた。
「パーボヤー!アホかぁ!お前は!なにさらしてけつかんねん?」突然 金 正月は耳慣れない大阪弁で叫んだ。多分過去に拉致して連れてきた大阪人から学んだのであろう。
「おまんの思い通りにならんからいうて大声出しても誰ももうおまんを助けてはくれんぜよ!おう正月。」田茂見彰成もつられて坂本竜馬ばりの土佐弁で答えた。
「違うねん!そやないねん!このリモコンスイッチは破壊したらあかんねん!壊したら全世界同時に全部の核ミサイルが発射されんねん!このイケズ!」混乱した金 正月は大阪弁に最後は京都弁も混じっていた。
チュドォォォォォン!!!地球はこうして滅亡した。

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